スローライフその1.読書に耽る(5)

 読書量が減っています。なんだかばたばたしているうちに日々が過ぎていきます。ここのところ週に一冊のペースです。そんなわけで昨年買った真藤順丈さんの「地図男」を先週読みました。本の雑誌ダ・ヴィンチ文芸賞を受賞した際の新聞の書評でべた褒めしていたので、買ってきたものです。普段は文庫しか読まない私にとっては、年間数冊しか買わない珍しいハードカバーでした。
 なんとも不思議な物語ですが、地図に物語を書き込んでいく地図男の姿には共感を覚えます。私自身も地図が大好きで、地図さえあれば、時間をもてあますことはありません。地図の上には無限の可能性が広がっていると思っていましたので、この小説の地図男が響いたわけです。