世界の局

 今から20年前のベルリンの壁崩壊は、共産主義の終焉の象徴とされました。今年のビッグスリーの崩壊は、資本主義の終焉の象徴になるのでしょうか。
 もちろん資本主義の基本的な概念が変わるわけではないでしょうが、アメリカ的市場信仰は、終わったということでしょう。
 その後、どのような経済体制がとられるかはわかりませんが、少なくとも超大国アメリカを常に中心においた単眼的世界経済から、複数の中心を持つ複眼的なものに変わることにはなるでしょう。そのときに欧州とともにひとつの極になるのがアジアです。なかんずく中国、インド、そうなると巨大消費地に近い日本も恩恵を受けるかもしれません。