スローライフその4.芸術を極める(7)

 国立西洋美術館ルーブル展が先週幕を閉じました。私は土曜日、最終日前日に見に行きました。予想通りでしたが長蛇の列で、1時間半ほど列に並びました。並んでまで見たかったのは、ラ・トゥールの「大工ヨセフ」です。中学生のころだったか、何かのときにこの絵の写真を見て、大いに感動しました。日本に来たならぜひに見に行こう、と考えました。実際に日本に来たものの、何かと時間が合わず、最後のぎりぎりになったわけです。しかも並んでいたために閉館も近く、ゆっくり見ると言うわけにもいきませんでした。それでも大工ヨセフだけは、10分以上眺め、そのすばらしさを堪能しました。
 この絵の魅力は、わずか1本のロウソクからの光源により、全てのものを描いているところにあります。この手法はラ・トゥールの魅力でもあります。とにかく「格好いい」絵です。やっぱり並んでよかったと思いました。