スローライフその1.読書に耽る(19)

 海老沢泰久さんの「帰郷」という短編集を読みました。野球モノとF1モノが多い作家ですが、F1ものの走りがこの帰郷のようです。単純にいうと、ある若い工場労働者が社内選抜でF1チームに期間限定で参加したものの、戻ってきてから本来の仕事に集中できないというお話で、地元には帰ってきたけど仕事に帰れないというものです。サラリーマンとしてはよくある話で、常にやりがいのある仕事だけに取り組むことは、自分の意思だけではできませんので、この主人公のような喪失感を感じる場面はよくあります。その意味でもスローライフはやりたいことをやりたいようにしたいものです。