行なうは難し、ロスカット

 ロスカットというのは、言うは易く、行なうは難いものの典型です。さらに基準価額が下がって、あらかじめ決めておいたロスカットのラインに到達したとしても、「さすがにもう下がらないのでは?」と考えてしまいがちです。そしてなんだかもったいないような気がして、売却することができません。
 だからこそ、機械的に売却することが必要です。一般的にずるずると下がってきた基準価額はさらに下がる可能性が高いわけで、さすがにもう下がらないのではと考える背景には、自分が選んだ投資信託に対する思い入れがあるわけです。
 これは「行動経済学」と呼ばれる学問にもなっていて、研究者のカーネマン教授はノーベル経済学賞まで受賞しています。