スローライフその4.芸術を極める(2)

 世の中にはポップスからクラシックまで、幅広い演奏者がいます。プロになれるのはほんの一握りで、たいていは趣味で終わってしまいます。
 バンドであれ、オーケストラであれ、幼いころから演奏者になりたいと考えるほど、音楽に親しんでいくには、それなりの環境が必要です。すくなくとも親が音楽好きで、いつも家で聞いているとか、場合によっては楽器を演奏しているとか、そのような環境面の影響が大きいと思います。
 しかしいったん音楽の道を志した後は、いまやあらゆる環境が用意されています。なかでもウォークマンが発売されて以降、i−Podにいたるまで、音楽がポータブルなものになってきたことが、たいへん大きいことではないかと思います。
 音楽を志す人のなかには、一日中好きな曲を聴いているような人もいます。気に入った曲をすぐにダウンロードしている人もいます。このように音楽に親しんだ人たちのなかから、将来、とんでもない感性を持った音楽家が登場してくるような気がしてなりません。