スローライフその3.田舎に暮らす(4)

 梨木香歩さんの小説「西の魔女が死んだ」をDVDで見ました。すばらしいと思った小説は、映画化されるとちょっと印象が違うなと感じることが多いものですが、この映画は違いました。小説の世界そのものが想像通りに映像で再現されており、本当に見事でした。
 ここに出てくるおばあさんの暮らしぶりは、田舎暮らしの理想形に近いように感じます。野いちごのジャムを作るとか、洗い終わったシーツをラベンダーの上に広げて香りをつけるとかは、さすがにちょっと乙女チックかもしれませんが、できる限りの自足をしているところは共感を覚えます。
 少年少女が田舎のおばあさんやおじいさんのところで暮らすというテーマは、常にヒットしているように思います。古くは「アルプスの少女ハイジ」ですし、最近ですと「がばいばあちゃん」もそうです。田舎への郷愁が共感の源になっているのでしょうか。