債券アービトラージ

 マーケットニュートラルやロングショートという言葉は、基本的に株で運用する場合に使われます。債券にも、同じように上がると思うものを買い、同時に下がると思うものを売る手法がありますが、これは「債券アービトラージ」と言われます。「アービトラージ」とは日本語で「裁定取引」といいます。
 債券は理論価格が計算できますので、例えば同じ格付け、同じ残存年数の社債で、特段のニュースがないにもかかわらず、A社のものは102円で、B社のものは100円だったとすると、A社の債券を売ってB社を買うということです。実際はもっと複雑で、A社はよく知られた「顔のいい」発行企業なので、常にB社と比べてプラスX%買われている、とすると、Xより買われすぎたときに売り、売られているときには買う、と言うことを行います。